結婚しても子どもを持たない夫婦、「おふたりさま」が増えている一方で、老後に頼れる子どもがいないという不安も増している。この問題を解消するために、松尾拓也氏が著した『「おふたりさまの老後」は準備が10割』がベストセラーとなっており、老後におけるお金の失敗を防ぐための知識と準備が大切だと解説している。
老後に潜む「お金の罠」を避けるためには、リタイア後の収入減や体調不良に備えた準備が必要だ。著者は実際の事例を交えて、老後に陥る3つのパターンを紹介し、その問題に対する知識と準備の重要性を強調している。
ケース1: 住宅ローン破綻
Mさんは、家を購入することで資産が残ると考え、35年ローンでマンションを購入したが、50代でリストラされ、収入が減少。ローン返済と生活費の負担が重く、最終的にマンションを売却することに。しかし、当初の「家を買えば資産が残る」という考えは裏切られ、賃貸アパートに引っ越し後、「無理せず賃貸のままで老後資金を貯めればよかった」と後悔している。
ケース2: 投資失敗
Yさんは、退職金と相続で得たお金を新興国の外貨預金に投資したが、予想外に通貨が下落し、資産が半減してしまった。老後資金を増やすつもりが、大きな損失を被る結果に。投資初心者が高リスクの集中投資をしてしまったことが原因であり、リスクを抑えた長期・分散・積立の投資が重要だと教訓を得た。
ケース3: 想定外の相続問題
Kさんは夫が残したアパートの家賃収入で老後を過ごすつもりだったが、夫の遺産を相続する際に、前妻の子どもたちとの相続争いが発生。アパートを売却せざるを得なくなり、十分な老後資金が確保できなかった。遺言書があれば相続問題はスムーズに解決できた可能性があり、「知識」と「準備」の不足が原因となった。
これら3つのケースに共通しているのは、「知識」や「準備」が不足していたことだ。住宅ローン、投資、相続といった大きなお金が関わる事柄について、失敗を避けるためにはしっかりとした計画と知識が必要だと松尾氏は強調している。
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