米国時間27日、OpenAIは最新AIモデル「GPT-4.5」の研究プレビュー版の提供を開始しました。この画期的なモデルは、教師なし学習技術を拡張することで、従来のAIにはない優れたパターン認識能力や創造的な関連付けスキルを実現しています。

まずは月額200ドルのChatGPT Proユーザーが利用可能となり、順次来週からChatGPT Plus/Teamユーザー、再来週からEnterpriseおよびEduユーザーへと展開されます。OpenAIでは長期的な推論に特化したo1やo3 miniなどのモデルも強化していますが、GPT-4.5は計算能力とデータ拡張技術、アーキテクチャ革新により驚異的な知識ベースと深い世界理解を実現しました。

特に注目すべきはその"人間らしさ"です。テストに落ちたユーザーに対して「落胆するものだけど、それは一瞬のことなんだ。君自身や君の能力を反映したものではないことを覚えておいて」と励ますなど、感情知能(EQ)の高い自然な対応が特徴です。一方で従来のGPT-4oは「何がうまくいかなかったのか分析しよう」といった機械的なアドバイスにとどまっていました。

会話能力も大幅に向上。「宇宙探査についてどう思いますか?」という質問に対し、「宇宙探査は単に価値があるだけでなく不可欠です」と簡潔かつ会話的に回答します。これまでのモデルのような長々とした説明文ではなく、"人間同士"のような自然なやり取りが可能になりました。

技術面では多くのベンチマークでGPT-4oを上回る性能を示しながらも（ただしo3-miniには及ばない）、サム・アルトマンCEOによれば「これは単なるベンチマーク追求型ではなく新しい種類の知性だ」とのこと。「今まで経験したことない魔法のような感覚がある」とも語っています。

実際に使用した人々からは「初めて本当に思慮深い人と話しているような感覚を得た」「椅子にもたれかかりながら驚くほど良いアドバイスをもらった瞬間があった」といった声があがっています。

ハルシネーション（誤回答）削減による信頼性向上や処理速度改善など基本的性能も強化されつつ、"直感的"かつ"温かい"コミュニケーションスタイルで新時代のAI活用を示唆する革新的モデルとして注目されています。