近年、ファイナンシャルプランナー（FP）としての相談業務の中で、「おひとりさま」の老後生活について不安を抱える方が急増していることを実感しています。

驚くべきデータがあります。2050年には65歳以上の単身世帯が男性で26.1％、女性で29.3％に達すると予測されているのです。これはつまり、4人に1人以上が「おひとりさま」として老後を迎える時代が到来することを意味します。

本記事では、70代単身世帯のリアルな資産状況と年金受給額に焦点を当て、具体的な数字をもとに解説していきます。将来設計の参考となる貴重な情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

【最新統計】65歳以上世帯における「おひとりさま」事情

厚生労働省が発表した「2023年（令和5年）国民生活基礎調査の概要」によると、日本の全世帯の49.5％に65歳以上の方が居住しています。そしてこの高齢者世帯の中で、「おひとりさま」と呼ばれる単独世帯は31.7％を占めています。

高齢者世帯タイプ別内訳：

• 夫婦のみ:32.0%
• 単独世帯（おひとりさま）:31.7%
• 親と未婚の子のみ:20.2%
• 三世代同居:7.0%
• その他形態:9.0%

"夫婦のみ"と"おひとりさま"はほぼ同率でトップ争いをしており、"親子のみ""三世代同居"といった伝統的な家族形態よりも多数派になっていることがわかります。

[性別・年代別] 高齢単身者の実態分析

"高齢者単独世帯"全体を見ると64.4％が女性です。これは女性の方々が長寿であることに起因しています。

特に85歳以上の女性の場合24.9％もの方が一人暮らしというデータが出ています。

年代ごとの詳細を見ていくと：

• 85歳以上:24.9% (最高値) [Continued in next message due to length limit]