11月23日に86歳で死去した脚本家の掛札昌裕さん。「トラック野郎」など色鮮やかな作品を手がけ、1970年代の東映映画を支えた名匠だ。 慶応大を卒業後、東映へ入社し、京都撮影所助監督に。70年からフリーとなり、映画の脚本の代表作に「トラック野郎 男一匹桃次郎」や千葉真一さん主演「空手バカ一代」などがある。 2015年4月、俳優の愛川欽也さんが死去した際には、第6作「男一匹桃次郎」から4作にわたって脚本を担当した「トラック野郎」のエピソードを本紙に語った。 デコトラで日本中を走り回るストーリーとあって「ロケ7割、セット3割。大人気シリーズでしたから、どこに行ってもファンが集まる。人気者ですよ。照れ屋の(菅原)文太さんに比べて、キンキン(愛川さんの愛称)はにこやかに対応してました」と記憶をたどった掛札さん。 そして愛川さん演じる「やもめのジョナサン」のキャラクターについても「キンキンはよくしゃべるでしょう。そのキャラクターを想像しながらシナリオを書くと、どうしてもせりふが多くなってしまう。申し訳なかったですね。書くほうも大変でしたけど、文句も言わずやってくれました」と脚本家の苦労も明かしていた。 「トラック野郎 男一匹桃次郎」(77年)でヒロインを演じたデビュー直後の夏目雅子さんについては、「化粧品メーカーのCMをみた鈴木則文監督がほれこんで、プロデューサーの反対を押し切ってヒロインに起用したんです。監督はずっとブロマイドをながめては、じゃじゃ馬なヒロイン像を構想していましたね」と明かしていた。 映画界はまたひとりレジェンドを失った。
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