記事のポイント 高級ジュエリーブランド、ジョン・ハーディのクリエイティブチェアマンに就任したリード・クラッコフ氏はブランドの新たな方向性を打ち出し、ジュエリー業界に革新をもたらしている。 伝統的なバリ島のルーツを尊重しつつも、カジュアルでセクシーなスタイルにシフトし、新コレクションがベストセラーになっている。 マーケティング手法として、AR投稿やインフルエンサー活用でブランド認知度を高め、次のステップとしてホームアクセサリーの展開を計画中。

クラッコフ氏が打ち出した新リテール体験

クラッコフ氏は2022年にジョン・ハーディに加入する前から、同ブランドがバリ島の伝統と職人技に固執することで創造性が制限されていたと指摘。現在は米国3号店をマイアミデザインディストリクトにオープンするなど、「次世代型ジュエリーブランド」として店舗体験を刷新。鮮やかなマリーゴールドオレンジでバリ島を表現しつつ、「試着重視」のカジュアルなアプローチで顧客獲得を目指す。

デザインの刷新　先鋭的でセクシーなジュエリーに

就任後半年で発表した9つの新コレクション（スピアー/サーフ/ラブ・ノット等）は既存全ラインを売上で凌駕。特に「スピアー・チョーカー」などのセクシー路線商品が人気となり、「他社では得られない大胆さ」が差別化要因と分析。男性顧客層拡大にも成功している。

最高5万ドルの高額ラインも投入

ホリデーシーズン向け限定「アーティザン」シリーズ（最高750万円）や独自加工ダイヤモンド「ブラック・サンド」などハイエンド市場へ本格参入。創業50周年記念に向け更なる限定品やホームアクセサリー展開も予告。「職人400人の手作り」という価値は継承しながら革新を推進。