
ソニー公式価格16万円台の「PlayStation 30周年アニバーサリーコレクション」が、発売わずか4日後には最大70万円のプレミアム価格で取引されていた(11月25日時点)
近年、高額転売問題が社会現象化している。最新事例として、11月21日に発売されたPS5特別限定モデル(168,980円・12,300台限定)は即日完売したものの、その多くが転売目的での購入だったと推測されている。フリマアプリでは実際に定価の3~4倍となる60万~70万円での出品が相次いだ。
徹底的な購入制限も効果なし?ソニーの苦悩
販売元のソニーは以下の厳しい応募条件を設定していた:
- 日本登録のPSNアカウント保有者限定
- 過去10年間でPS4/PS5合計30時間以上のプレイ実績必須
- Sony ID統合済みアカウントのみ対象
"闇アルバイト"化する購買ネットワークの実態
『転売ヤー闇の経済学』著者の奥窪優木氏によれば:
「中国系転売組織はLINEオープンチャットで『簡単日払いバイト』と偽り買い子を募集します。指定商品を購入し駐車場まで運べば、代金+1万円が即時支払われる仕組みです」
ある参加者の証言では「数十人の買い子が列を作り、車両トランクがあっという間に商品で埋まる」光景が見られたという。さらに危険なのは、こうした仕事を通じてスマホ契約や口座貸しなどの違法案件へ誘導されるケースがある点だ。
"時給2500円"に釣られる若者たち
「4時間作業で現金1万円」といった好条件に惹かれるのは主に:
- 時間に余裕のある大学生
- フレキシブルな働き方をするギグワーカー
奥窪氏は指摘する:「当初は単なるアルバイト感覚だった者が、次第に自ら転賣業を始めるケースが多い。特に20~30代には『短期間での成功』を求める傾向があり、"デジタル狩猟"のようなスリルにも魅了されます」